ソーシャルゲームの運営はユーザーから搾取することを考えているのか?ということについては「NO!」でもあり「YES!」でもあります。
ソーシャルゲームにおいて、何かを企画・開発・調整するとき、
「こうしたら面白いだろう!」
ということを考えることは確かに大事なのですが、ことによるとそれ以上に大事なことがあります。
◆マネタイズの概念
簡単に言うとソーシャルゲームにおいては、何かを考えるときそれが
「新規顧客の獲得」「継続率」「課金者の平均支払額」
のいずれかに帰結する必要があります。
企画者はまず自分が面白いと信じることを企画して提案しますが、その時上記の3項目の少なくともいずれか1つに該当し、費用対効果を得らえることを検証します。
数字が悪い項目があったらそれをユーザーの不満であるととらえ、より良いサービスへの発展につなげていきます。
数字に追われているようにも見えますが、
ユーザーの方々に楽しんでいただき、気持ちよく納得してお金を使っていただける施策であるからこそ、継続して遊んでいただき高評価を得て新規顧客を獲得する、というサイクルが得られるものです。
ですので、マネタイズの概念自体は
「ユーザーの声を拾い上げるツール」
であるといえます。
◆売上のコントロール
一方、前述の3項目は売上のコントロールの指標となります。
例えば月に1億円の売り上げを上げるためには、ざっくりいうと、
月売上=MAU(月の来訪ユーザー数)×課金率×ARPPU(平均支払額)
で決まります。
例えばガチャの当選確率を絞る、ガチャの更新回数・新規キャラクター数を増やせば、ARPPUが増え売り上げは増加します。が一方で課金率は下がります。
そして、あまり集金の施策を強くすると継続率が下がり、MAUが減る結果につながる可能性があります。
この辺りはバランスなのですが、例えばMAUに伸び悩み売り上がらないプロジェクトにおいて、ARPPUを伸ばして集金に向かうということも考えられます。
これはマネジメント優先でユーザー本位とはいえません
もちろんその場合でもユーザーが喜ぶ内容でないといけないので、企画者は少しでもユーザーのために動くわけですが、それは第2優先でという場合もあります。
経営方針で運用目標が決まり、
運用目標数字を優先して運用方針を決める以上、
経営方針に従ってユーザーから搾取する、
というような状況が起こりえますしそういう側面は多分にあると思いますが、基本的に企画者はユーザーのほうを向いて企画・運営を行っています。